固定残業代の記載はあるけれど、もっとも重要である「基本給」の記載が無い求人が
未だ見受けられます。
そういった求人に出くわした場合に、基本給を逆算する方法をご紹介します。
計算する中で、「時給」で比較することが大切だという気づきがありました。
固定残業代の表記のルールは厳格化されている
2016年10月より「青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)」が改正され
固定残業代の表記のルールが厳格されました。
詳しくは、厚生労働省のリーフレット(PDF)をご確認下さい。アイキャッチの画像は、左記PDFの抜粋です。
リクルート等の求人会社もこのルールにのっとり、固定残業代が分けて記載されていない場合は求人の掲載を行わない対応を取っているようです。ハローワークでさえ掲載してくれません。
基本給をぼやかし気味に書いてある求人がたまにあるので、逆算する
しかし、中には固定残業代の記載はあるが基本給をぼやかし気味に書いてある求人があります。下記の画像がそれにあたります。
年収460万の固定残業代は、97,939円(54.5時間分)とありますが、基本給がわかりません。この場合に逆算する方法があります。もったいぶるほどのことじゃない簡単な計算なんですがね。
■ 年収460万のケース
年収4,600,000円 ÷ 14ヶ月 = 328,571円 (12ヶ月分が給与、2ヶ月分が賞与)
328,571円 – 97,939円 = 230,632円
検算します。
97,939円 ÷ 54.5h ÷ 1.25(時間外割増) = 1,437円
1,437円、これが裸の時給です。
所定が土日祝休みの1日8時間勤務なので、だいたい20日*8時間=月160時間とすると
1,437円*160h=229,920円
基本給:230,632円 ←→ 229,920円とだいたい同じぐらいの数字がきました。
時給は、1437円~1441円といったところです。
残業時間は、平均30時間~50時間程度と書かれているのであまり魅力的な求人ではなさそうです。月214.5時間働いても残業代は固定残業代で吸収され支給されません。
これだけ拘束されて時給1,437円です。
革命を起こし、残業時間を0時間にできれば54.5時間分はタダでもらえますけど
革命までにどれほどの時間と労力がかかるか不明です。
■ 年収800万のケース
固定残業代が「月16890円」と恐らく0が1つ足りていないので168,900円としました。
年収8,000,000円 ÷ 14ヶ月 = 571,428円
571,428円 – 168,900円 = 402,528円
検算します。
168,900円 ÷ 54.5h ÷ 1.25(時間外割増) = 2,479円
1,437円、これが裸の時給です。
所定が土日祝休みの1日8時間勤務なので、だいたい20日*8時間=月160時間とすると
2,479円*160h=396,640円
基本給:402,528円 ←→ 396,640円とだいたい同じぐらいの数字がきましたね。
時給は、2479円~2515円といったところ。
以上、固定残業代ありの求人から「基本給・時給」を逆算する方法でした。
気になる求人があったら使ってみてください。
May Dividends be with you.
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