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YOC、それは配当成長投資家にとって魅惑の指標

配当ってほったらかしているだけで勝手に増えるの知ってました?
 
その秘密を握るのがYOCという単語です。
YOCとは、「Yield On Cost」の略で、受取配当金総額を投資元本で割ったものになります。

YOC = 受取配当金総額 ÷ 投資元本

総投資額から見た配当利回りにあたり、ヤフーファイナンス等の分析サイトに出てくる投資時点での配当利回り「表面利回り」ではありません。

実際に投資して保有してる株主だけが知ってて、見てるとニヤニヤできるムフフな魅惑の指標なのです。


 YOCの何が魅惑なのか

連続増配銘柄を長期間保有すると、「その株主にとっての配当利回り」である投資元本利回りYOCがビックリするような数字になるのです。
 
配当成長投資家みんなが大好きジョンソン・アンド・ジョンソン(JNJ)は、配当貴族を超えた配当王です。
1963年から増配すること、なんと連続増配年数54年!図のように、美しい増配の歴史を残してます。
 
Dividend.comより
このJNJを参考にシミュレーションを行ってみたいと思います。
 
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)の配当履歴およそ10年分をDividend Channelを参照にしてスプレッドシートに入力しました。
 

 

2007年の年間配当: $1.62
2016年の年間配当: $3.36驚くことに、約2倍に増えてます。2017年の今JNJ株を買おうとすると、配当利回りは2.645%です。
=0.84✕4÷@127.00(5/19終値現在)

 

株価も2倍近く上がっているので、表面配当利回りには魅力はありません。
 
ところが2007/1/5に@66.62で買った株主にとっての配当利回り「YOC」は…


5.04%なんということでしょう!!なんという・・・
私は目を疑いました。でも、計算は合ってます。3.36÷@66.62=0.5043530471配当利回りだけ見たら何か裏がある銘柄なんじゃないか?と勘ぐりたくなる高配当です。
安心のブルーチップだというのに。

 

2007/1/5当時の配当利回りは、2.43%でした。

なぜこんなことが起きるのか?

言わずもがな、それはJNJが増配し続けたからに他なりません。
2007年に投資した投資元本は、株価がいくら上がろうとも$66.62で変わりありません。

しかし、配当金額は$1.62→$3.36(+107.40%)にアップしてます。
直近5年の増配率は6.96%ですが、その前はそれ以上の増配を繰り返していたようです。

考えたこともなかったのですが、既存株主と、これから株主になろうとしている人では見えている配当利回りが異なるのです。

既存株主:  一株当たり配当金3.36 ÷ 株価@66.62   = 5.04%
これから株主:一株当たり配当金3.36 ÷ 株価@127.00 = 2.64%

YOC(Yield On Cost)、投資元本利回りの魅力がわかっていただけたでしょうか。
連続増配銘柄は、増配を繰り返すことによってYOCを高めてくれます。

20年前の1997年1月から保有している人は、13.14%です。1株@25.563
正直、鳥肌が経ちました。
これはおとぎ話か?いや、現実である。歴史が証明している。

5,000ドル分買っていたら、195株持てるので今年受けて取れる配当金は657ドル。
株価は約5倍…妄想はそろそろやめておこう。
しかしまぁ、なんて夢があるのだろう。

これからの配当利回りの見方が変わってきそうです。
あなたもそう思いますよね。

不動産は修繕費や空室リスクで表面利回りから「実質利回り」下がる一方ですけど、
株式は時間の経過と共にYOCも増えて、株価も上がっていきます。
条件の良い不動産も安ければ欲しいです…

購入タイミングは気にせず、「ガンガン行こうぜ」で問題ない

シミュレーションは、高値掴みエッセンスを入れるため世界金融危機前の2007年1月で行ってみたのですが、JNJは最大で25%ぐらいしか下がってないのであまり効果無かったかもしれません。それに株価も2倍になってますので…

自社株買いが既存株主にとってのみ恩恵があるように、増配の恩恵を大きく受けいているのは長期保有している株主だということがわかったのは収穫でした。

フリーキャッシュフローざくざくで株主還元意識高い系の企業を長期保有するのであれば、上げ相場だとビビって購入タイミングを見計らう必要はないと考えました。そりゃ割安であるほど良いのですけどね、未来はわかりませんので!

それでも、私は少しの悪あがき、「暴落待機資金」貯金と、「四半期ごとハンティング」作戦は継続します。無駄だとわかっていてもそれが私の楽しみでもありますので(笑)

 最後に…ベテラン米国株投資家はYOCをもっと公開して欲しい!!

私自身は、米国株投資を始めて数年の若輩者なので増配の恩恵を感じられていないので
YOCも大したことありません。銘柄によっては、株価の下落がキツくて表面利回りより低いことも(笑)

しかし、世界金融危機後に資本投下できた勇気ある投資家や、20年前から数々の荒波を乗り越えてきたいぶし銀の投資家のYOCは素晴らしい数字になっていると思われます。

これから投資を始める人達への希望の光へとなるはずですので、ドンドンYOCを公開していって欲しいと願います。
微々たる数字ではありますが、集計でき次第、私も公開していこうと思っています。

公開してみました。
2017年12月時点

 

あなたも公開してみませんか。

2018/02/17追記

偉大な投資家たちが公開してくれました!

輝くYOC(Yeild On Cost)を公開してくれた投資家たちをまとめました。 | ごみ投資家の米国株投資でウハウハ

 

May Dividends be with you.

 

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